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中枢性感作症候群について
CSSとは何なのか?
「中枢性感作症候群(Central Sensitization Syndrome: CSS)」
おそらく、初めて耳にした方も多いのではないでしょうか?
その意味をやさしい言葉で言い換えると、「脳や脊髄(中枢神経系)」が「過敏に反応してしまう(感作)」ことから起こる「様々な症状(症候群)」ということになります。
つまり、何か外からの刺激に対し、脳や脊髄が過敏に反応することで、「ずっと頭が痛い」「ずっと疲れを感じる」「なぜかお腹が痛い」「脚がなんとなくむずむずする」といった症状を感じるようになっている状態です。
もちろん、そういった症状の原因がすべてCSSにあるということではありません。原因がよく分からない、病院にかかっても診断名がつかないといった症状の背景の一つに、CSSがあるのではないかという考え方が、近年なされるようになっています。
CSS自体が比較的新しい考え方で、2017年に日本語版が開発された、「Central Sensitization Inventory: CSI」という調査票が一つの目安とされています。CSSについては、まだまだわかっていない部分が多く、研究により明らかにしなければならないことがたくさんあります。
予防や緩和方法
CSSの症状は原因が特定できず、なかなか有効な予防や治療の手立てを一概には提示できていません。今のところ、頼れる仲間などとの会話や交流、および適切な運動が、これらの症状の予防や緩和に役立つ可能性があるということがわかってきています。
過去の苦しい思い、不安や抑うつ・破局的思考をやわらげ、安心感や信頼感を感じるコミュニティを大切にすること、また適度な運動習慣をつけることが、各症状の緩和につながっていくようです。
私たち研究班の目的
中枢性感作症候群共同疫学研究班は、脳神経内科系・心療内科系・リハビリテーション系・アレルギー系など、全国の様々な領域の研究者がチームを組み、中枢神経感作に関連する諸症状の研究を進めています。
様々な症状と関連する要因の分析や、患者様のQOL向上、またこの症状を知らない方々への社会啓発などを目的としています。
このホームページは、その活動の一環として皆様に情報の提供を行います。辛い思いをしている方々への理解と、今後の対策に少しでも繋げていけましたら幸いです。
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